新規で人材を採用するのが難しくなっています。そのため企業では離職率を減らして人材の流出を防ごうという動きが活発になっています。人はなぜ離職するのでしょう。そして、離職率を下げる効果的な方法はあるのでしょうか。

離職理由は過酷な労働環境

出典:https://www.mhlw.go.jp/

一般的に離職率が高い=すぐ人が辞めるというイメージのある業界はどのような業界でしょうか?多くの人が飲食店などのサービス業、不動産関係とお答えになるはずです。厚生労働省の調査によるとやはりサービス業の離職率は突出しており、その次に不動産、教育、医療介護などが続きます。

 

これは長時間・多日数労働だったり、給与等の条件の悪さ、過酷なノルマなどが退職の大きな理由になっていると考えられます。継続して働き続けることが難しく、結果使い捨ての労働力が高速回転するという現状になっているわけです。入社のハードルは低いものの、優れた人材が育ちにくいという問題があります。

 

優れた人材が育たなければ結果企業の成長を阻害しますので、売上が伸びず、従業員の待遇も改善できず離職は止まらずという悪循環に陥ります。ですので、離職率を下げたいならば、離職理由になっている要因を解消しなければなりません。

 

待遇が良くて風通しが良ければ本当に離職率は下がるのか

大企業やわりかし土台がしっかりしている、または23区内にあるような企業の場合、いわゆるよく語られる「風通しを良くする」「ストレスチェックの導入」「勤務形態の自由度を高める」などで離職率を下げることは可能かもしれません。

 

しかし、それを聞いて「そんな都心の会社みたいなことを言われても」と思う担当者様や店長様もいることでしょう。そういう会社やエリアと違って言い方は悪いがそこまでレベルの高い人材がいない、求人を出してもろくな人材がこない、だから待遇も良くできないし、長時間労働をさせないと採算が取れないと主張されるわけです。確かに一理あります。

 

しかしながら、良い人材が集まらないのはそもそもあなたの会社に働くメリットが少ないからであるとも言えます。社員の能力が上がらないのは日々のルーティンに追われて、レベルアップするための機会を失っているからかもしれません。過酷なノルマや仕事内容が社員から思考能力を奪い、社畜化してしまっているのかもしれません。

こういう風土の会社で業績が伸びるパターンは、社長が天才的なセンスと人誑し能力を持っており、社長の考えに従ってさえいれば売上が伸びるようなワンマン経営の場合です。営業会社にはかつて多かったかもしれませんが、現在では難しくなっています。

 

と、いうのも商品やサービス、価値観の変化のスピードが年々上がっているので、これまで成功したノウハウがすぐに通用しなくなる時代になったからです。ですので、働いている人を駒としか捉えられず少数の人のアイディアでしか運営しない会社は、ビジネスの展開力が弱くなり弱体化します。

 

ですので、離職率が下がるということは、会社の可能性をそれだけで高めることになるわけです。離職率が高まったということはそれだけ社員が働きやすくなったと捉えていいでしょう。あなたの会社がどうしたらもっと従業員が働きやすくなるかを考える=離職率を下げるということになります。

 

どうしたら離職率が下がるのか

スタイリッシュな「離職率を下げる社内システムの構築」は必ずしも必要ではありません。3ヶ月続けば1年続くというようなフレーズはよく聞きますが、新人の離職率というのが高い職場=離職率が高い職場となっているパターンは非常に多いです。なぜ新人が辞めてしまうかというと「勤務できる自信がない」「しっかり教えてもらえず不安」というような声が聞かれます。これは研修制度を見直すことで解消できる可能性があります。

 

 

研修体制を見直して離職率を下げる

よくOJT研修と言いますが、実際のところ研修とは名ばかりでほとんど教えてもらわないまま現場に投入されてしまうパターンが多いようです。即戦力での採用の場合はいいかもしれませんが、未経験に近いようなれバルの新人の場合、これでは自信を失ってしまいますし、そもそもの会社の体制に不安を覚えてしまいます。要は「何かあっても守ってくれなそう」というわけです。

 

こういった状況の場合研修体制の確立は急務です。具体的にはトレーナー制度を設ける、実際の勤務に入るまで1ヶ月程度は先輩にくっついて業務を覚えていく、一人で業務はさせないなど、1人区として計算しないことが重要です。

 

生産性のない一人分のコストはかけたくないとおっしゃる方はいるかもしれませんが、離職が出ることによっての求人費、現場の疲弊等を考えれば自ずと答えは見えてくるでしょう。育成にコストをかけられない会社は衰退します。

 

長時間勤務を根絶する

長時間勤務になっている会社=働きにくい会社と考えて良さそうです。これを解決するのは業務効率化を考える必要があります。

 

この場合、1日の業務フローを見直すのも当然ですが、残業時間を含めて9:00〜23:00の勤務時間の中で特に生産性がない時間を探し出すのも一つの方法かもしれません。例えば、実は午前中はあまり生産性がないようであれば思い切って13:00〜22:00という勤務時間にしてしまうというような方法もあります。

 

会議を午前中に行う会社も多いかもしれませんが、会議関連は最も効率化すべきセクションなので内容や頻度、時間の見直しが必要です。

 

また在宅勤務をうまく使うのもいいでしょう。パソコンと電話があればどこでも仕事が可能な状況は増えていますから、在宅勤務を取り入れることで従業員の働きやすさをあげることもできるでしょう。