働き方改革に向けての対策を考える

政府が「働き方改革」を推進しています。企業としては今後どのような点に留意し職場環境を整えていけば良いのでしょうか。企業が取り組むべきポイントについて説明していきます。

長時間労働と労働生産性の改善

日本は2015年の調査で、労働生産性がG7では最下位となっています。生産性とは労働者が1人や1時間で生み出す成果のことを言うので、同じ成果でもより短時間で仕事が終わった方が労働生産性が高いと言うことになります。

日本は労働時間が週48時間以上を超えている労働者が20%以上となっており長時間であるがゆえに労働生産性が落ちているという悪循環が発生して居ます。「長時間だろうが短時間だろうが仕事が終わらない限りは働いてもらわないと困る」という考え方はもはや通用しなくなっています。ブラック企業という言葉に代表されるように、企業が労働者を酷使する方法は社会問題と認識されて居ます。

また、長時間労働になることで離職率も上がり、職場の定着率が悪くなると企業の体力も弱体化するでしょうから、結果会社にとってもいいことはありません。

給料がどんどん上がり経費も使い放題だったバブルの頃であれば、長時間労働であっても労働者のモチベーションも保てたでしょう。しかし給与の上がり幅もほとんど見込めない今の時代は、いかに労働者の負担を減らして生産性を上げるかということを考えなければなりません。そのためには長時間労働をやめるための取り組みが必要です。

育児や介護との両立

一人当たりの労働時間を減らすとなると、いかに業務を整理しても労働力が足りないという問題が発生するでしょう。そのため新しい労働力を確保しないといけないわけですが、そこで鍵になるのが女性の採用です。

前述したように給料の上がり幅が下がり、専業主婦で暮らしていける世帯は少なくなって居ます。子供が成長して学費がかかるようになっても費用に対して夫の給与が上がっているとは限りません。女性が出産や育児で一度仕事をやめても、小学校に入学したくらいで仕事に復帰したいと考えるのが一般的になっています。

また親が歳をとり介護の必要が発生したり、デイサービスの送迎をしないといけなかったりという場合もあります。

両方の女性に共通して言えるのが、時間に制限があったり急なトラブルが起こる可能性があるため、ある程度寛容でフレキシブルな職場が好まれるということです。正社員だけれども短時間勤務が可能だったりすることで、家庭に眠っている労働力を採用することができます。

給与よりも勤務時間や長く働ける環境かなどの「働きやすさ」を重視する層になるので、働き方改革においてはこの層を積極採用し、継続的に活躍できる職場であることが一つの成功例となるでしょう。

高齢者の雇用

同様に高齢者の雇用も眠っている労働力の発掘になります。65歳以上でもこれまでの経験を生かして活躍したいと考えている元気な高齢者は増加しており、事務や軽作業、販売などの職種の希望者は多いです。

高齢者でもPCでの事務作業スキルがある方は増えています。軽作業や販売であればこれまでの経験を生かして働きやすいというところから70代以上であってもアルバイトに応募してくる例はよく報告されています。体力的には制限はあるとはいえ、上手に配置することができれば貴重な労働力になるでしょう。

働く側の意識改革も必要

すでに働いている社員の意識改革も必要です。例えば「来週から基本残業禁止、定時で上がるように」と言われて喜ぶ社員もいるでしょう。しかし「いきなり早く帰れることになっても何をしたらいいかわからない」とか「残業代が重要な収入だったのになくなるのは困る」という理由から、帰っていいのに帰らない社員というのが発生する可能性があります。

例えばモチベーションの高い社員には、社外のセミナーや勉強会への参加をすすめるという手段があります。社外で活動することでこれまで生まれなかった人脈や発想、スキルが身につく可能性が高く社員にも会社にとっても有益です。

また、収入問題に関しては、思い切って副業を可にするといった方法があります。メインの会社以外に別の生活の軸を持つことで、いい意味で会社に依存しなくなるでしょうし、スキルや人間の幅も広がるでしょう。

働き方改革は必然的な社会の流れ

働き方改革は少子高齢社会の日本では必然の流れです。長時間労働を撤廃し、女性、高齢者を採用できる環境づくりを率先して取り組むことで、結果労働力が定着し会社の運営も安定するでしょう。

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