新しい人材を採用するのが難しいと言われて久しいです。しかし、企業の人事担当者の中には古い考えのまま採用選考を行っており、優秀な人材を取りこぼしているパターンが多いのが現状です。人事担当者の意識はどのように変える必要があるのでしょう。

もはや採用選考は会社が上ではない

2012年以降日本の完全失業率はどんどん下がり続け、将来的には限りなく失業率ゼロに近づく時代が来るかもしれないと言われています。少子高齢化により労働人口は減少しています。つまり求職者側が仕事を選びやすい状況になっているのです。

また優秀な人材はより待遇のいい大手やが外資に流れてしまいますし、起業したりフリーランスで生計を立てる若者も増えています。学校を卒業したら就職、失業したら別の会社に転職という形ももはや崩れ始めているのです。

そうした中、人事担当者が90年代の就職氷河期やバブルの頃の感覚で、選考に臨むと大きなミスマッチが生じます。あなたの会社が待遇が良く誰もが知っているブランド力があれば、従来型の選考でもダメージは感じにくいかもしれません。しかし、そうとは言えない企業で会社の上から目線の選考を行うと、失敗する可能性が高まります。

ミッションを求職者にはっきり提示する

人事担当者の中には「会社に入りたいという熱意、あなたを雇って何がメリットがあるのかアピールできないような奴はダメだ」というスタンスで選考に臨む方は多いかもしれません。特に現在の40代後半以上の方によく見られる傾向です。しかし、このスタンスはもはや時代に即していません。

あなたの会社において、何があっても社員に待遇等の不満が出ない自信があるならそれでもいいかもしれません。しかし、大半の求職者は自分が働く会社の待遇にそこまで希望を抱かなくなっています。年収がどんどん上がることも期待していません。であれば何を求めるかというと働きやすさと安定した収入なのです。

働きやすさというと定時で上がれるかとかパワハラがないかというようなことに焦点が当てられがちですが、実は業務面が大きく関わっています。入社してみたら「最初に言われていた業務内容と全然違う」「求められているスキルが自分にマッチしていない」というケースは多々あり、結果働きにくい状況が生まれてしまうからです。

ですので、「今当社はこういうプロダクトの開発をしておりこういうスキルが必要なんだけれど、あなたの技術や経験はマッチングしますか?」とか「先月末でこういう業務のチームで一人退職者が出て、新任の方には同じ業務を引き継いでいただくんですが、似た業務経験ありますか」など、実際に行う業務に落とし込んで話を進めることが肝要です。

面接は業務本位でヒアリングする

古いタイプの面接だと「ではあなたの職務経歴について3分程度で説明してください」「当社への志望動機を教えてください」等、いきなり求職者に求めるケースがありますが、正直オススメできません。

まず会社が何を求めているのか説明をして、それに対して求職者の経験や考えを掘り下げていくという方法の方がより求職者のパーソナリティーについて理解が進むでしょうし、実際の業務にマッチングしているか見極められます。

「とりあえずどこにでも配属できそうな新人5人とっとけ。入社後に使えそうなやつから配属決めていくから」と言った形式の採用を行う会社はもう少ないはずです。であれば、入社後に何をしてもらうかは明確なので、それについて話をした方が効率がいいのです。

これがなくいきなり自己アピールしろと言われても「いや、そもそもどんな業務をするかの説明もされていないのに、自分のどの部分をアピールすればいいのかわからない」ということになってしまいます。一昔前はそれでもよかったのですが、求職者が会社を選べる時代である今はそういった古いテンプレに則った面接の時点で「古臭い体質の会社」と思われて辞退される可能性が高くなるでしょう。

「内定辞退はあり得ない」は古い

内定が出た求職者がその後様々な理由で自体をするのは一昔前はやってはいけないことと言われていました。しかし、現在は5人に1人が内定を辞退すると言われています。

ですので内定を出したからと言って、入社日まで放置しておくと当日来なかったり入社1週間前に内定辞退の連絡が入る可能性が高まります。理由としては既存の会社なり、他の求人企業のアプローチによって奪われてしまったということなのです。

「最近の求職者はモラルがない」と不満を言うのは簡単ですが、求職者の奪い合いが熾烈になっている以上内定辞退をされないように、内定後のコミュニケーション、状況の把握に努めることも必要なのです。

まとめ:人事担当者は時代に即した採用活動を

人事担当者は選考を行うと言う立場ではありますが、会社と求職者のミスマッチをなくし、最適な人材を採用すると言う視点で臨むことが大切です。「誰が選考を突破するかな〜」と言うような上から目線で臨んだのではうまくいかないでしょう。